住友商事は9日、同社グループで70%出資するテレビ通販国内最大手のジュピターショップチャンネル(東京都中央区)を完全子会社化した、と発表した。テレビ通販の米HSN(米デラウェア州)からショップチャンネルの株30%を460億円で追加取得した。住商にとって、小売り事業への投資額としては過去最大級の規模になる。
住商の大橋茂ライフスタイル・リテイル事業本部長は、「消費者の変化するニーズ(需要)に機敏に対応するには、ショップチャンネルがリテイル(小売り)事業の軸になる」と意気込む。ライバル商社がスーパーやコンビニなど既存の大手流通各社と手を組む戦略を強化する中で、テレビ通販という流通チャネルに注目し、一線を画す。
ショップチャンネルは住商や米企業など国内外3社が1996年、資本金44億円で設立。日本で初めて24時間生放送のテレビ通販を実現した“先駆的”立場だ。テレビ通販では市場シェア25%前後と国内最大手。住商は昨年7月にショップチャンネルへの出資比率を35%から70%へ引き上げた。今回の完全子会社化で経営の意思決定のスピードをさらに高める。
今後は、ケーブルテレビなどのメディア事業と小売り事業の融合を進め、収益基盤を強化する。また、同社が持つ女性向けブランド販売に加えて、少量多品種に機動的に対応できる物流システムとの連携を強化し、総合商社としての相乗効果を発揮できる事業に育成する。
■不況生き抜く独自路線
住友商事が、国内テレビ通販最大手「ショップチャンネル」の完全子会社化に動いた理由は「不況にも強い収益基盤」(大橋茂ライフスタイル・リテイル事業本部長)との読みがある。
国内は百貨店、総合スーパー(GMS)など、かつての“流通の王者”が苦戦し、金融危機による一層の「消費不況」にあえいでいるのが現状だ。
その一方で、テレビ通販(市場規模約4000億円)は右肩あがりの成長を続ける好調ぶりだ。最大手のショップチャンネルも「9月のリーマンショック以降、若干顧客の購買単価が下がりぎみ」(大橋氏)というものの、08年の売上高は前年比数%増の1100億円弱と過去最高を更新する見通しだ。この規模は大阪・梅田の阪神百貨店など百貨店の1旗艦店分の売上高に相当する。最終利益も07年時点で約100億円前後と、売上高に占める最終利益率は10%程度だ。「営業利益率5%が目標」(百貨店首脳)の大手百貨店に比べて群を抜く収益性を誇る。このため、ショップチャンネルの完全子会社化は住商本体の「安定的な収益基盤の確保につながる」(大橋氏)というわけだ。
実は住商もかつては他の大手商社同様に、大手スーパーの西友に資本参加し、西友を軸に「首都圏スーパー2兆円構想」を描いた。しかし、米ウォルマート・ストアーズが対日戦略を変更、西友を完全子会社化したため、戦略の見直しを迫られた経緯がある。
総合商社各社の「川下」戦略の多くが、大手流通との資本・業務提携を模索する中で、「不況を生き抜く」独自路線を歩む住商の小売り戦略の成否が注目される。
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質伴えば値下げ不要 地方で番組作り特産発掘
消費の冷え込みは、比較的堅調とされるテレビ通販業界でも例外ではない。モノが売れない時代の、映像を通した売り方とは何か。価格設定をどうするのか。業界大手、ジュピターショップチャンネル(東京・中央)の篠原淳史社長に戦略を聞いた。
――利用者の買い方に変化はあるか。
「客単価がじわじわ下がってきている。もともと原油高などで年初から不安要素があったが、秋のいわゆるリーマンショック以降は影響をより感じる。幸い利用客数が増えているので増収は確保できそうだが、来年は景気はさらに悪くなるとみており、危機感を持っている」
「だが、提示価格を下げていく考えはない。当社の扱い商品の価格帯は三千円前後から、高くて五、六万円というところ。確かに景気悪化で高額品は若干影響を受けるが、利用客は基本的に商品の価値を認めれば買ってくれる。人気商品の冷凍ピザなどは原材料費の高騰から今年は値上げせざるを得なかったが、売り上げは落ちていない。今後は、商品のよさを訴えられる番組づくりが一層重要になるだろう」
――今はどんな対策をとっているのか。
「地域との連携だ。当社は通常、東京のスタジオから生中継で通販番組を流しているが、今年から毎月一日のペースで、北海道、沖縄など特定地域につくった仮設スタジオからの番組を流し始めた。普段見かけないような特産品を数多く紹介するため、視聴者の反応もよく、中継日は見込みより三割高い売り上げを達成している」
「多くのスタッフが実際に現地に行くことで、つきあいのなかった生産者や商材と縁が生まれる。来年の地方特集の第一弾となる和歌山で例えれば、みかんや梅などは有名だが、ニットやエナメル加工品の大産地であることはそれほど知られていない。視聴者には新しい価値ある商品を紹介できることになる」
――来年以降の販促策は。
「映画やドラマなど、娯楽コンテンツとの連動を実現したい。例えば映画の登場人物が使っている服や小物が当社限定で買えるといった手法だ。当社は娯楽コンテンツは持っていないので他社と組むことになる。よい連携先を探したい」
――競合他社はインターネット経由の売り上げを伸ばしている。
「ネット経由など、テレビ以外の比率ももう少し高めたいところだが、当社は二十四時間生中継の通販番組で売るスタイルが利用客にも浸透している。単に同じ商品をほかの販路でも売るのでは魅力がなく、それぞれ違いを出した上で連動させることが重要だ」
「例えばテレビ番組の中で、この続きはネットでといった案内がまだできてないので、早期に着手したい。ワンセグをどう活用するかも研究中。メディアが多様化し、顧客との接点もさまざまになってきている。通販業としてどう対応するか、検討すべき課題が山積みだ」
記者の目
新たな演出必要
ジュピターショップチャンネルの二〇〇七年十二月期の売上高は前の期比二・六%増の千二十三億円と、初めて一千億円台に乗せた。景況悪化で売り上げを落とす競合も目立つ中、地方放送局で番組枠を拡大するなど露出アップに努めた結果だ。
売れ筋はアパレル、雑貨などで平均客単価は七千五百円前後。百貨店に並ぶ高級ブランドのような高額品は少ないが、趣味性の高い商品群であるだけに、今後の景気悪化で客が離れる可能性もある。
篠原社長は安売りに走らないと明言する。売れる商品を増やすべく、新商品発掘を兼ねた全国各地での中継イベントを重ねるが、現地ロケなどの経費がかかるという悩みも抱える。通常番組での新しい演出手法を含め、様々な販促策を試していくことが重要になりそうだ。
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テレビ通販大手のジュピターショップチャンネル(東京・中央)は十一月二十七日、東京・お台場に視聴者四千人を招待し、通常の番組内で販売している定番ブランド約五十種類の計三千商品を販売する。客に直接販売するのは同社初。景気悪化で消費マインドが下がる中、大型イベントでムードを盛り上げる。
当日は「ホテルグランパシフィック LE DAIBA」(東京・港)を会場に通販番組を公開生中継する。これまで番組にゲスト出演してきた美容研究家ら十人も登場させる。参加する視聴者は抽選で選考。公開は午前十―十二時と午後二―五時に分ける。
販売するのは衣類やアクセサリーのほか生活雑貨、小型家電製品など。人気商品を直接触って確かめられる点も訴える。
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売り場で番組放映
百貨店フロアで通販番組放映――。テレビ通販大手のジュピターショップチャンネル(東京・中央)は、百貨店の大丸と、高級バッグ類の共同販促を実施する。事前に生放送したショップチャンネルの番組を、大丸店頭に設置した液晶テレビで再放映する。番組内では、大丸での取り扱いを強調する。互いに、通常と異なる顧客へのPRで、新規顧客の獲得をねらう。
商品は、ファッション衣料企画のアクセソワ・ドゥ・マドモワゼル(東京・港)が販売する、「ADMJ」ブランドのバッグや財布類。十一月に新たに投入する「グレース・ケリーモデル」六種類を販促対象とする。価格帯は十五万七千五百―六十九万円。ショップチャンネルと大丸の限定販売とし、希少感を出す。
ショップチャンネルは九日以降の生放送で商品を紹介し、ファクスやネットで購入申し込みを受ける。百貨店の客層に番組の存在をアピールする。大丸は十―十八日、梅田店(大阪市)、東京店(東京・千代田)で販売する。商品説明の手間が省ける利点がある。
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【底流】テレビ通販、商社系が三つどもえ 放送から物流まで生かす“総合力”
| 2008/10/20, , fujisankei business i |
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テレビショッピングが熱い。おなじみの通信販売番組の舞台裏で、業界最大手で住友商事系の「 ジュピターショップチャンネル 」と、三井物産系で2位の「 QVCジャパン 」による2強の覇権争いがヒートアップ。さらに、伊藤忠商事もテレビ通販に本腰を入れ始め、商社系による三つどもえのバトルの様相を呈している。
◆ライブ感人気
米国発金融危機とそれに端を発する世界的な連鎖株安で、国内消費が急速に冷え込むなか、テレビ通販は成長が見込めるだけに各社とも一歩も譲るつもりはない。
「このデジタルカメラには、こんな機能もあるんですよ」
「お客さま、在庫が少なくなってきました。お買い逃しなく…」
「ショップチャンネル」の愛称で知られる通販番組を制作するジュピターショップチャンネル。東京都中央区にある本社スタジオで生放送に携わるスタッフはわずか数人という“少数精鋭”だ。
無人のカメラの前で、片耳にイヤホンを付けた司会進行役が、別室でリアルタイムで商品の売れ行きをチェックしているセールスプロデューサーから指示を受けながら、隣のゲストとテンポの良い会話で番組を進行する。コールセンターで注文した視聴者も、電話で飛び入り出演する。
「生放送のライブ感に加え、主演者2人の商品へのこだわりをどれだけ伝えられるかが重要なポイント」。同社の篠原淳史社長は人気の秘密をこう解説する。
1つの商品をじっくりと紹介する1時間番組を24時間、生で放送するという米国スタイルが基本。1週間で衣料品から化粧品、食品、家庭雑貨まで500〜700商品を紹介する。しかも、その半分が新商品だ。
2004年に番組の24時間化を実現し、年間売上高はそれまでの500億円程度から07年度には倍増となる念願の1000億円超えを達成した。
実際、その販売力はすさまじい。英ダイソンの掃除機は、わずか3時間の放送で約6億5000万円を売り上げた。商品を買い付けるバイヤーはわずか40人しかいないが、「『番組で取り扱ってくれ』と売り込みに来る企業の営業関係者は後を絶たない」という。業界では、ショップチャンネルで紹介されれば売れるという“神話”が浸透している。
最も売り上げが伸びる時間帯は意外にも午前0時から1時。視聴者の就寝前という時間帯だが、篠原社長は「お買い得感がある目玉商品を用意することで、当社がゴールデンタイムに育てた」と自負する。
舞台裏の戦略も緻密(ちみつ)だ。東京、大阪にあるコールセンターでは注文客からの苦情などのマイナス情報を社長以下が共有できる態勢をとり、番組制作に生かしている。千葉県習志野市にある物流センターでは、アルバイトの従業員でもすぐに倉庫から商品を見つけ出し、注文から2日程度で全国に配送する。
「ケーブルテレビ放送からネットを含めた小売り、物流業務を一貫して手掛ける住商グループの機能を生かせる」。住友商事の治良(はるなが)博史ダイレクトマーケティング事業部長は、ショップチャンネルの成功に胸を張る。
対するQVCジャパンは、テレビ通販の本場、米国が発祥。01年4月に日本に進出し、米QVCが60%、三井物産が40%を出資している。
売上高などのデータは非公表を貫いているが、業界推計では、直近の売上高は700億円台とみられている。
「商品の機能や使いやすさを的確かつ性格にわかりやすく伝える」がモットーだ。1日に紹介される商品は150種類以上に上る。既存の流通には乗らない少量生産品や地方の隠れた名品のほか、米国本社などQVCの海外ネットワークを生かした世界の逸品やベストセラー商品が売り物だ。
例えば、韓国芸能人に人気のコスメ商品「HANSKIN BB TOTAL CREAM」(ハンスキン ビービートータルクリーム)を紹介し、日本でもヒットさせた。
三井物産はQVC以外にも、TBSと共同出資するテレビ通販会社「グランマルシェ」を展開している。ケーブルテレビ中心のショップチャンネルに対し、地上波放送網もカバーしていることも強みだ。
◆期待の成長市場
2強から出遅れた伊藤忠商事は、業界中堅の「 プライム 」に出資し、追撃態勢を整えた。今夏から地上波などでスポット的に放送する通販番組を立ち上げたのに続き、10月には伊藤忠がライセンスを持つ欧米ブランドの専門番組もスタート。第1弾として、イタリア高級磁器ブランド「リチャードジノリ」の販売に乗り出した。
プライムは売上高を3年後に現在の約4倍の300億円に急拡大させる計画だ。
民間シンクタンクの富士経済によると、テレビ通販の市場規模は07年が前年比11.4%増の3962億円。08年は6.7%増の4229億円の見通し。
消費の冷え込みで百貨店やスーパーなど店舗を介した旧来型の業態が前年割れの縮小を続けるなか、テレビショッピングを含む通販は、「成長が続く」(篠原社長)との期待は大きい。
テレビ通販では、大資本をバックにした商社系に加え、名物社長の独特の語り口が人気の「 ジャパネットたかた 」や、ビリーズブートキャンプを大ヒットさせた「 オークローンマーケティング 」なども元気だ。成長市場をめぐる群雄割拠の戦国時代が幕を開けた。
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eショップ・通信販売調査―TV通販成長ブレーキ、大手2社マイナス。
テレビ通販二十一社の売上高は三千六十二億八千七百万円だった。前年比較可能な十七社の売上高は六・三%増と成長は続くが、伸び率は二期連続で鈍化。上位三社のうち二社が減少に転じるなど、急減速が明らかだ。
最大手の ジュピターショップチャンネル は二・六%増の一千二十三億三百万円と、初めて一千億円台に到達した。二〇〇七年春以降、BSチャンネルなどでの放映が増加。二十四時間生放送の通販番組も安定した人気で、今夏からは月一回ペースで全国主要市からの生中継も始めた。
QVCジャパン は二%減の七百十九億四千万円。 ジャパネットたかた もテレビ部門は三%減の四百十八億千七百万円だった。ジャパネットの場合、テレビ放送を再編集してインターネットに流すなどネット通販にも注力。ネットの伸びがテレビの落ち込みをカバーし、全部門合計では増収を維持した。
大ヒットした「ビリーズブートキャンプ」に続くエクササイズDVD「コアリズム」の売り出しに成功したのが、四位の オークローンマーケティング 。売上高は三百九十九億三千五百万円で七五・一%の大幅増となり、ジャパネットに肉薄している。
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eショップ・通信販売調査―総合売上高ランキング、成熟期近づき、伸び鈍る。
二〇〇七年度の回答企業二百六十三社の売上高合計は二兆二千四百五十七億円。前年比伸び率の五・六%は、前回調査時の伸び率に比べ一・九ポイント縮小した。分野別に見るとコンテンツ配信以外はどの分野でも成長は鈍化。前年比で唯一減少が続くカタログ通販は、ここ五年で最大の下げ幅となった。ネット通販を中心に規模拡大は続くものの、少しずつ成熟市場に近づいているようだ。
カタログ通販の販売額はネット通販などに押され四・四%減。前年比〇・六%減だった〇五年度から、〇六年度(二・六%減)に続いて二期連続でマイナス幅が拡大している。企業別の総合売上高ランキングを見ても、前年三位の ベルーナ が売上高を七・三%落とし、順位を五位に下げた。
ランキング上位十社の顔ぶれは前回とほぼ同じだった。だが前回は上位十社中三社あった二ケタ増が今年はなく、鈍化が見てとれる。むしろ売り上げの減った企業が前回の十社中二社に対して四社に増え、厳しさも垣間見える。
好調だったのは、 ジュピターショップチャンネル を抜いて三位に浮上した ジャパネットたかた 、八位から七位に上がった セシール など。どちらも五%を超す成長となったが、両社ともネット通販部門がけん引役。ネット対応への取り組み方が今後の業績に大きな影響を与えそうだ。
ランキング百五十位以内で売上高の伸び率が高かった企業を見ると、若い女性向けファッション衣料のネット通販を運営するモバコレが売り上げを三倍強に伸ばした。また、テレビ通販の オークローンマーケティング もヒット商品が貢献し七五・一%増と健闘した。
主な取り扱い商品別では、「自動車・バイク」の伸びが三六・八%と高い。このほか「玩具・ホビー・スポーツ」が一七・九%増、「装飾・服飾雑貨」一五・八%増と続いた。一方で、「健康・美容」は〇・三%減、「教育」は七・三%減と、苦戦も見られた。
肝心の利益はどうか。主な扱い商品別に、売上高営業利益率を見ると、「家電・PC」は前年度の八・五%から一一・〇%に高まった。「衣料品」も前年比一ポイントアップの四・五%と好調だった。一方で、「書籍・エンターテインメント」は利益率が二・一ポイント低下。「健康・美容」も一・八ポイント低下しており、値引きや送料サービスなどで競争が激しくなっていることがうかがえた。
物販が伸び率を鈍化させるなか、前回より成長率が高かったのが、音楽や動画、ゲームなどのコンテンツ配信。企業別では、携帯向け音楽配信のエムティーアイが二九・四%の高成長を見せて首位になった。ネット予約分野でも、旅行予約サイトを運営する楽天トラベルやリクルートなど、上位陣も二〇%を超す増加が目立つ。
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伊藤忠 TV通販番組を新設 住友、三井の2強追撃
| 2008/09/05, , FujiSankei Business i. |
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伊藤忠商事は、資本・業務提携しているテレビ通販中堅の プライム (名古屋市中区)と共同で、伊藤忠が調達する衣料・雑貨製品などを販売する専門テレビ番組を新設するなどテレビ通販事業の拡大に乗り出す。
両社は8月末に一部の地上波放送で伊藤忠の調達ルートによる繊維衣料・雑貨類を販売する専門テレビ番組「トレンドコレツォーネ」を新設し、試験放送を始めた。10月以降、首都圏や関西の地上波、BSの各放送網に新設番組の本格的な放送を始める方針だ。今後は、伊藤忠が「コンバース」「FILA」など約150の国内販売権を持つ欧米ブランドを販売する専門番組も新たに立ち上げる計画も持っているという。
伊藤忠は、国内の消費市場でまだ成長途上にあるとみられるテレビ通販事業に本格参画することで川下(小売り)部分を拡大し、繊維事業のバリューチェーン(価値ある事業網)を強化することで業績面の向上が見込める。
プライムは主に美容・健康商品を取り扱うテレビ通販会社で、「プライムショッピング」のブランド名で地上波の深夜帯やBS放送網でスポット的に通販番組を放送している。昨年末に伊藤忠との提携関係に合意したことで、新たな商材としてアパレル衣料・雑貨などが加わるなど、同社の通販における取扱商品の幅が広がるメリットがある。
伊藤忠はプライムの発行済み株式の約15%を出資しているが、プライムは伊藤忠以外にも家電量販店のベスト電器とも提携関係を結んでいる。プライムはこうした提携関係を活用しながら2008年6月期の売上高79億円を、2年後に200億円、3年後に300億円に急拡大していく方針だ。
日本のテレビ通販事業は、住友商事グループの「 ショップチャンネル 」が昨年度の売上高で1000億円を超える最大手で、2番手として三井物産グループの「 QVCジャパン 」が続く。日本の総合商社は近年、小売り分野の強化を図る中、小売業界の中でまだ成長市場とされる国内テレビ通販事業を強化しており、伊藤忠は「2強体制」を築く住友商事、三井物産に追いつこうと“追撃”体制に入った。
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テレビ通販、「高成長」鈍る、売上高、4期ぶり1ケタ増、番組時間拡大にも限界。
「24時間生放送」効果一巡
テレビ通販市場の成長率が鈍化してきた。主要十二社の二〇〇七年度の売上高は〇六年度比八%増にとどまり、四期ぶりに伸び率が一ケタ台となった。年率一五―二七%という高成長をけん引してきたCS放送、CATV系の専門チャンネルは二十四時間生放送による効果が一巡した。地上波テレビ局も視聴率低下につながる通販の放送時間拡大には慎重な構えで、テレビ通販市場は踊り場にさしかかってきた。
「専門チャンネルは地上デジタル放送への移行に伴う影響が既に出始めているのではないか」。テレビ通販売上高(十二社合計で三千六十八億円)の三分の二を占める専門チャンネルの苦戦ぶりを見て、テレビ通販関係者はこう口をそろえる。
最大手の ジュピターショップチャンネル (東京・中央)は前期千二十三億円と前の期比二%増にとどまり、二位の QVCジャパン (千葉市)は七百十九億円で同二%減となった。二十四時間生放送による効果が一巡したことに加え、関係者が指摘するのは、地上波の“空きチャンネル”の恩恵が薄れてきていることだ。
専門チャンネルの番組はこれまで、CATV局と視聴契約していない世帯でも、CATVの配線があれば、番組を視聴できた。この空きチャンネルとは、東京地区でいえば、二、五、七といったチャンネル。だが、アナログ放送が停止すると、番組自体の視聴ができなくなる。二〇一一年度には地上デジタル放送に完全移行する予定だ。各社、「二〇一一年問題」に対処するため、配信先の開拓を進めながら、大株主の総合商社との連携を強めて収益拡大策などを探っている。
前期はおおむね好調だった地上波テレビ各局も、今期の通販売り上げは横ばいとの見方が多い。地上波はCSなどと比べて視聴者数が格段に多く、放送時間が売り上げを大きく左右する。一時間の特番で数億円の売り上げを稼ぐともいわれるほどだ。
ところが各局、通販番組の放送時間の一層の拡大には慎重な構え。通常のドラマなどに比べて視聴率が低いため、通販番組の放送時間の拡大はスポンサー離れにつながりかねないからだ。地上波での放送に力を入れている ジャパネットたかた (長崎県佐世保市)では今期、「地上波での放送時間の増加は特段見込んでいない」と話す。
テレビ通販での商品の売れ行きにも変化が出てきた。「価格訴求した商品とそうでない商品との差がはっきり出てきた」(テレビ朝日)。TBS子会社の TBS ishop(グランマルシェ) でも、十万円を下回る価格に設定したマッサージチェアは前期、二千台以上売れた一方、梅干しなど内容量が減って実質値上げとなった食品の売れ行きは鈍ったという。家計を直撃している食品などの値上げの影響がテレビ通販にも出てきたもようだ。
こうした状況などから、テレビ通販各社の今期見込みは総じて慎重。主要十二社合計の売上高は前期比五%増にとどまる見通しだ。ガソリン高で外出をしなくなり、自宅でテレビを見る人が増えることは追い風ではあるが、かつてのように出せば売れる時代ではなくなってきた。
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サンリオは十九日、テレビ通販最大手のジュピターショップチャンネル(東京・中央)と共同で「ハローキティ」の商品を企画し、同社の番組内で販売すると発表した。テレビ通販の主要顧客である中高年の女性に合わせて寝具、台所用品、服飾雑貨などを中心に据える方針で、まず九月三―四日に三十品目を売り出す。両社が商品企画で連携するのは初めて。
販売するのは「ハローキティ×メルくん抱き枕」(四千七百二十五円)=写真、「ハローキティ キラキラボールペン」(二万千円)、「同ブローチ」(同)など両社が共同企画した二十五品目と既存の五品目。価格は三千百五十―二万九千四百円。テレビ通販では、顧客ニーズと合致すれば高単価の商品でも売れるとみている。
ジュピターショップが運営する番組「ショップチャンネル」で、九月三―四日の夕方と夜に合計四時間半生放送する。キティの着ぐるみがゲストとして登場したり、サンリオのテーマパークの映像を流したりする。
ハローキティのキャラクター商品は主婦に人気が高く、テレビ通販を活用して需要を深掘りする。一方、ジュピターショップはキティの独自商品によって番組の魅力を高める。両社は販売動向を見極めたうえで、今後も同様の企画を続ける。
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テレビ通販、拡大続く――昨年度、主要12社8%増、今年度も成長基調。
女性中心に根強い支持
テレビを使った通信販売市場の拡大が続いている。主要十二社合計の二〇〇七年度の売上高(一部実績見込みを含む)は約三千七十億円で、〇六年度比八%増えた。地上波での放送時間の増加や一部ヒット商品が寄与した。ガソリン高などで外出を手控え家で過ごす人が増えるなか、三十―五十代女性を中心に娯楽としても楽しめる通販番組の人気は根強く、〇八年度も緩やかな成長が続きそうだ。
通販市場全体は三兆八千億円程度とみられ、そのうち一割弱をテレビ通販が占める。カタログ販売、インターネット、チラシに次ぐ規模だ。
売り上げを大きく伸ばしたのは業界三位の オークローンマーケティング (名古屋市)だ。同社が日本版の発売元となったフィットネスDVD「ビリーズブートキャンプ」は百五十万セット以上売れ、〇七年度は三百九十九億円と前の年度比八一%伸びた。
地上波テレビ各局も好調。日本テレビ放送網は売上高が三八%増、TBS子会社のグランマルシェ(東京・港)も一三%増だった。携帯ゲーム機などの商品がヒットし、特番で放送時間が増えたことも効いた。
CS放送やCATVを中心に番組を放送する専門チャンネルは苦戦気味。前年比二ケタの伸び率が続いていたが、最大手の ジュピターショップチャンネル (東京・中央)が千二十三億円と前の期比二%増にとどまり、二位の QVCジャパン (千葉市)は七百十九億円で同二%減となった。〇四年から始めた二十四時間生放送への移行による増収効果が一巡した。
足元のテレビ通販は総じて堅調。食品などの値上げが家計を直撃したが、ガソリン高は追い風。外出をせず、自宅でテレビを見る人が増えるからだ。 ジャパネットたかた (長崎県佐世保市)は来春に新スタジオを設け、事業拡大に備える。〇八年度の十二社合計の売上高は三千二百五十億円程度と五%増える見通し。
調査対象の十二社はこのほか、 プライム 、 ディノス (東京・中野)、テレビ東京ダイレクト(同・港)、テレビ朝日、東京テレビランド(同・同)、デジタルダイレクト(同・中央)。
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成長持続へ「番組力」向上 通販以外の情報も発信
急成長が続いたテレビ通販業界も足元の成長率は鈍化傾向。最大手のジュピターショップチャンネルは二〇〇七年十二月期、売上高が一千億円の大台を突破したが、伸び率は二%にとどまり、初の経常減益となった。住友商事出身の篠原淳史社長は「前期の減益は将来への先行投資のため」と強調、一一年の地上デジタル放送への完全移行に向け商品や番組の開発力強化で巻き返しを期す。
ヒット育成は時間をかけて
――テレビ通販業界も厳しくなってきました。
「売り上げの伸びが鈍化しているのは、CATVの視聴可能世帯が頭打ちに近くなってきたためです。二千二百万まで増え、ここから視聴者を大きく増やすことが難しくなっています。ですが、瞬発力は健在です。昨年十一月の開局十一周年の特別番組では一日の売上高が初めて十億円を超えました」
「前期、初の減益になった要因はまず粗利益率の低下です。主力の四十―五十代女性客をがっちりつかむため、利益率の低いアパレルや小物類に力を入れました。品質管理、法令順守(コンプライアンス)強化のため、人員も増やしましたし、BSや地上波での放送を始めたコストもかさみました。ただ、これらのコストは将来への先行投資。今期の売り上げは二ケタ伸ばす計画で、今のところ予定通りです」
――コンプライアンス面では、苦情対応の国際規格ISO10002の適合を宣言しました。
「消費者保護というのは世の流れ。我流ではなく、国際標準でやることにしました。ISO10002は小売り専業では初めてです。万一、放送で間違った情報を流せば即座に私に情報があがり、社長直轄の委員会が速やかに対応を審議します。顧客対応の手順はすべて文書化しました」
――ガソリン高や食品値上げによる買い控えは起きていませんか。
「影響はないと言ったらウソになりますが、もともとは不要不急のものを売っている会社です。お客さんはそれが楽しくて、それが欲しくて番組を見てくれて、価格が高くても本物は売れます。実際、ウナギや牛肉の偽装騒動の最中に“本物”を販売したところ、売れ行きは計画以上でした」
――仕入れ価格への影響はどうでしょう。
「人気のピザなどの食品や、ジュエリーなどは軒並み上がってます。粗利益率を維持したいので、納入企業の協力で一定の価格転嫁はできていますが、売れ行きに影響は出ていません」
――テレビ通販では昨年、「ビリーズブートキャンプ」が大ヒットしましたが、今年は大ヒットが見当たりません。
「ビリーは単品で三十分の録画番組を作って地上波を中心に流して売る手法で、大当たりしました。一方、我々は個々の大ヒット商品に頼るのではなく、番組中に複数の商品をそろえ、ヒット商品をコンスタントに出していく手法をとっています。ですからうちのヒット商品は時間をかけ、メーカーと一緒に育てたものも多いです」
「例を挙げれば、松下電器産業のフィットネス機器『ジョーバ』です。〇二年ごろから扱い始め、昨秋発売の新製品は二万台売れました。英ダイソンの掃除機も一日で六億五千万円売り上げたことがあります。季節に応じたトークや展示などでお客を引き付けます」
双方向時代の
事業形を模索
――一一年から地上デジタル放送に完全移行します。
「今後、視聴者がどのようにテレビを見るのか、正直まだわかりません。ですからBSや地上波など放送する媒体を広げています。今後、民放キー局とのコラボレーション(協業)もぜひやってみたいですね。我々が商品、情報を提供して民放で番組を作ってもらうなど、面白そうな仕掛けができそうです」
「もちろん媒体を広げる前提として番組自体が面白くないとダメです。今、商品力、番組力の強化を急いでいます。七月には都内のスタジオを飛び出して初めて沖縄から生放送をしました。『ショッピングエンターテインメント』をめざして、今年一年かけていろいろ取り組んでいきます」
――ショッピングエンターテインメントとは。
「商品を売るだけでなく、番組を通じてトレンドや社会に関する情報を発信することです。先日もタレントの岡田美里さんらを中心に途上国の子供たちの教育を支援するNPO『ルーム・トゥ・リード』に寄付するチャリティー番組を放送しました。情報発信力は民放の情報番組にひけを取らないと自負しています」
――住友商事グループ内でのコラボは。
「私がこの会社の社長になったのも、そのためでしょう。ゼイヴェル子会社のファッションウォーカーに住商が出資して、四月にショップチャンネル上で携帯通販と連動した番組を放送しました。二十―三十代女性客を取り込めました」
「テレビ通販は将来、双方向テレビに対応すると考えています。その媒体は携帯になるかもしれません。そのときにこれまでの番組コンテンツでは足りません。今、試行錯誤しているのは将来のテレビ通販のかたちづくりです」
業績データから
視聴世帯数、頭打ちに
ジュピターショップチャンネルの二〇〇七年十二月期の経常利益は百八十一億千五百円で前の期比一三%減った。初の減益とはいえ、売上高経常利益率は一七・七%。小売業の中では屈指の高さだ。
減益要因だった品質管理や顧客対応に関するコスト増は「成長が早すぎて、使うべきところに使ってこなかった」(篠原社長)。いわば過去の成長のツケを払った格好だ。
ただし、今後、売り上げが急回復する保証はない。視聴可能世帯数が二千二百万を超え、一段の視聴者数の増加は望み薄だからだ。かつて好業績を謳歌(おうか)し、その後、転落していったカタログ通販と同じ道を歩むのか。それを避けるには既存の固定客を飽きさせない、番組内容の充実がこれまで以上に求められる。
しのはら・あつし 1959年(昭34年)愛媛県生まれ。81年一橋大法卒、住友商事入社。一貫して事業投資、小売り関連事業に携わる。ファッション・ブランド事業部長などを経て、07年8月から現職。社内評は「おしゃれで何事もまめ」。プライベートでは年に10回は家族4人でキャンプに出かけるほどのアウトドア派。
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JCOM,ショップチャンネルの商品を双方向テレビサービスで購入可能に
ジュピターテレコム(JCOM,本社:東京都港区,社長:森泉知行氏)と,ショッピング専門チャンネル「ショップチャンネル」を運営する ジュピターショップチャンネル (本社:東京都中央区,社長:篠原淳史氏)は2007年7月28日,JCOMの双方向情報サービス「インタラクTV」で,ショップチャンネル販売する商品をリモコン操作で簡単に購入できるサービスを8月1日から開始すると発表した。ショップチャンネルの売上げ強化と,双方向サービスの利用促進が狙いである。
インタラクTVは,JCOMの加入者がテレビ画面上でリモコンを使い,ニュースやエンタテインメント,地域情報などのさまざまなコンテンツを見られる双方向情報サービスである。今回のサービスでは,利用者は番組放送中の商品だけでなく,これまでに放送された商品の注文もできる。事前に決済情報を登録することで,注文だけでなく決済まで画面上の操作で完了する。
ショップチャンネルはテレビ放送連動型のパソコンサイト・携帯電話機サイトを活用し,放送中の商品だけでなく過去に放送した商品も販売することで,放送時間外の売上強化を推進してきた。今回のインタラクTVにおける物販サービスの開始によって,放送以外の売上げをさらに強化する方針である。
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セールスプロデューサー――通販番組の進行を調整(ザ仕事人)
電話注文に応じ瞬時の判断
お茶の間に定着した感のあるテレビ通販。最近は二十四時間生放送という専門チャンネルも珍しくない。そこでは数々のヒット商品も生まれるが、その立役者の一人が「セールスプロデューサー」だ。
この仕事は主に客からの電話注文の状況に応じて番組の進行を調整すること。注文数が予想以上に伸びれば、商品の紹介時間を延ばすなどして、限られた放送時間で売り上げの最大化をめざす。
テレビ通販最大手の ジュピターショップチャンネル (東京・中央)の山根秀夫さん(37)はセールスプロデューサー歴六年。一昨年十一月に放映した開局十周年番組でも腕を振るった実力派だ。
通常の番組放映中、セールスプロデューサーは司会者や商品がそろうスタジオにはいない。サブコントロールルームに陣取り、客からの電話注文状況などが即時に表示されるパソコン画面をにらみながら、放送中の番組を映すモニターをチェックして視聴者の反応を探る。判断に費やせる時間は数秒だ。
同社のセールスプロデューサーは十一人いるが七割が小売業出身者。大手百貨店の販売職出身の山根さんもその一人で、「客の顔色をうかがいながら売る手法は店頭と同じ」と話す。物理的に実際の客と対面できないが、客の反応を読む際に、販売の現場で培った勘が生きるという。
セールスプロデューサーは番組放映前に司会者らと打ち合わせして筋書きを作るが、“脱線”することもしばしば。番組の最中に電話で視聴者が参加することもあるからだ。
「この生プラムジュース、ビールで割るとおいしいですよ」。出演直前の電話打ち合わせで視聴者からの提案に対し、実際に試したところ味は上々。想定外の売り方だけに、メーカーの担当者に了解をもらい、司会者らにも通達した。提案から実際の放映までの所要時間はわずか約三分。この商品は予想以上の売れ行きを示した。
山根さんがこれまでで一番印象に残る仕事は十周年記念番組。二十人いる司会者全員が一堂に会し、スタジオ中が盛り上がり、これが視聴者にも伝わった。注文電話は鳴りやまず、待機客数だけで千人以上になったという。出演者、スタッフ、視聴者が一体感を感じられる番組作り、これがセールスプロデューサーの醍醐味(だいごみ)だ。
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24時間365日連続生放送のテレビ通販番組を手掛けるジュピターショップチャンネル(東京・中央)の業績が好調だ。「物が売れない時代に、過去数年は前年度比で30〜50%の大幅な売り上げ増を達成した。生放送の強みと、スピーディーな受注体制でリピート客の心をつかんでいる。
2007年11月1日。開局11周年を迎えたこの日、CS放送を中心に生放送のテレビ通販番組を運営するジュピターショップチャンネルは、過去最高になる1日10億円を超える商品販売を達成した。この日にコールセンターにかかってきた電話件数は、やはり過去最高である18万件に達し、翌日の商品出荷数も約10万個と新記録になった。記念番組にふさわしいお得な商品を取りそろえたとはいえ、この10年で生放送のテレビ通販という新たな市場の開拓に成功し、年商約1000億円のテレビ通販最大手に登り詰めた勢いを象徴する1日だった。
同社の販売力をもってすれば、1つの商品を1日で1億円ほど売り上げるのは珍しいことではない。過去にはたった1日でダイソン(東京・千代田)の高級掃除機を合計6億円分も販売したり、北海道から取り寄せた黄金松前漬を1日で4万2000個以上も販売したりした。1996年の放送開始以来、2006年度までずっと増収を続け、2000年度に単年度黒字に転じてからは6期連続で増益も続く。既に累積損失も一掃した。特に2005〜2006年度の成長はすさまじく、小売業界全体では販売不振が叫ばれるなかで、ショップチャンネルは前年度比で30〜50%の売り上げ増を達成。2006年度は売上高が997億円、経常利益が209億円だ。
単品を1日で売り切る“ライブ感”
毎晩、午前0時からの1〜2時間が同社にとっての「ゴールデンタイム」だ。24時間限定で用意するその日のお買い得商品「ショップEスターEバリュー」を取り上げる番組を放送する。同社の顧客の90%近くを占めるのは女性客だけに、衣料品や化粧品、日用品、健康食品などが連日、1日限りの割引価格で紹介される。この時間帯になると、放送中から固定ファンを中心に注文の電話が殺到する。
もっとも、単に売れ筋の商品を仕入れて番組で紹介するだけでは、このように爆発的に売り切る力は備わらなかっただろう。同社の番組作りの特徴を表すキーワードを1つ選ぶとすれば、まずは“ライブ感”が挙げられる。これが眠気を誘うはずの深夜帯なのに視聴者をワクワクさせる鍵だ。放送開始直後、注文が入り始めると、番組を進行する「キャスト」と呼ばれる司会者の声が一段とヒートアップする。生放送中のスタジオでは商品の実演が繰り返され、しかも番組途中には注文の電話をかけてきた顧客とキャストとの生の電話のやり取りまで加わって、熱気をどんどん注入していく。
さらに番組を盛り上げるのがテレビ画面の下に表示されている商品の「受注件数」だ。生放送中に商品の販売個数がリアルタイムで増えていき、人気商品ともなると、カウンターは10分もたたないうちに数千個まで上昇する。今この瞬間に「めちゃくちゃ売れている」ライブ感が顧客を興奮させ、「今すぐ注文しないと売り切れてしまう」という焦りが購買意欲をかき立てる。
同社ならではの受注システムが、こうしたライブ感を裏で支えている。もしコールセンターが通話中ならば、顧客の熱気はたちまち冷めてしまう。何分も待たされてやっと電話がつながったと思ったら人気商品や希望の色やサイズは売り切れだったりすれば、顧客はがっかりしてしまうだろう。
受注経路はコールセンターのオペレーターのほか、IVR(自動音声応答)やインターネット、携帯電話など様々だ。マルチチャネルで数千件もの受注を瞬時にこなしながらも、受注件数や電話の待機件数、そして残りの在庫数をリアルタイムに集計して、生放送中の番組スタジオでスタッフが常に確認している。荒井貴弘・執行役員カスタマーケアゼネラルマネージャーは「どんなに便利な受注システムを作っても、顧客に『今の状況』が正しく伝わらなければ有効に使ってもらえない。それだけに生放送中のキャストに話してもらう内容の指示や変更が売れ行きを左右する」と、秘けつを明かす。
すぐに在庫を確保できるシステムで躍進
もう1つ、同社の受注体制の大事なキーワードが、注文のストレスを感じさせないことでファンを育てる“お得意様優遇”だ。リピート客を大切にする仕組みを作り、「電話がつながりにくい」と「希望商品が売り切れてしまった」の2大ストレスを解消した。これを支える仕組みが、「タッチでSHOP(ショップ)」という受注システムだ。これは、「発信者番号通知(コールID)」を利用して注文の電話をかけた時に、コールセンターのオペレーターを介さずに IVRのガイダンスに従って電話のプッシュボタン操作だけで注文できるもの。顧客からのコールIDと顧客データベース、そして在庫管理システムを連携させたことで、リピート客からの注文に対して瞬時に在庫を引き当てられるようになった。
ほかにもオペレーターを介さない受注経路としては、ホームページからの注文「ネットでSHOP」や携帯電話からの注文「ケータイでSHOP」もあるが、過去2年のリピート客の獲得と常連化に最も貢献したのは、この「タッチでSHOP」だ。今では注文の電話の半数以上をIVRで処理するほどである。生放送の番組内ではキャストが顧客に対し、電話をかける際に電話番号の頭に「186」を付けてダイヤルする発信者番号通知の利用を促す。こうすることで、ショップチャンネルは着信と同時に顧客の電話番号を特定でき、その番号と顧客データベースを瞬時に付き合わせて、過去に注文があった顧客の電話番号と一致するかを確認している。
リピート客の電話番号と分かれば、顧客にはまず最初に注文したい商品番号を入力してもらい、その段階で顧客の電話番号と在庫管理システムをひもづけて該当商品の在庫を引き当ててしまう。顧客情報の登録・変更といった時間がかかる面倒な手続きは、在庫を押さえた後にゆっくりと実行してもらえばいい。
ただし、機械操作が苦手な顧客や、初めてショップチャンネルを利用する顧客などは、あえて時間がかかるオペレーターとの通話を選ぶだろう。どちらを選ぶかは顧客の自由だ。そんな場合でも着信時に顧客を識別できるコールIDは、オペレーターの接客レベルを向上させるのにも役立っている。
着信すると直ちにコールIDと顧客データベースを突き合わせ、過去に登録がない新規顧客かどうかを判定。もし新規顧客だと分かれば、その電話はすべてベテランのオペレーターにつなげる。初めてショップチャンネルで買い物する顧客は手続きや質問が多く、オペレーターの対応時間がリピート客よりも約4倍長くなる傾向があるからだ。もしそうした新規顧客に新人オペレーターを割り当ててしまうと、ますます対応時間が長くなるし、手間取ってしまえば第一印象が悪い。だから新規顧客はベテランが一手に引き受ける。
こうした受注体制の原型が整ったのは2004年9月のことだ。この時、同社は生放送の時間枠を一部の時間帯から24時間365日に拡張した。この英断は、国内のテレビ通販業界を完全生放送時代へとけん引した。このタイミングでショップチャンネルは顧客管理システムや在庫管理システム、IVRを含めた電話ネットワークを刷新していた。
その後、2006年3月には都内に320席を構える新しいコールセンターを開設し、東京と大阪のコールセンターに合計で約450席分のオペレーターを確保した。オペレーターの在籍人数は約660人に上る。ほかに「ホームエージェント」と呼ばれる在宅オペレーターも約50人抱え、最大で500人のオペレーター体制を敷いている。注文全体の90%はリピート客が占めているという。
運送業者と共同で誤配送撲滅に取り組む
受注システムを強化しただけでは、テレビ通販は成り立たない。滞りなく注文から4日前後で顧客の自宅まで商品を届ける体制を維持できなければならないからだ。2004年以来の急成長の過程で課題として浮上したのは誤配送件数の増加だった。誤配送の発生率はここ数年変化していないが、年間1200万個を超える物流センターからの出荷数量の増加に比例して、誤配送件数は増え続けていた。そこで2007年4月に完成した新しい物流センターでは、注文があった商品を棚から選び間違えることを防止する「ハイテクピッキングカート」を導入した。
誤配送のもう1つの大きな要因が運送業者の配達間違いだった。そこでセンターからの配達を委託している佐川急便と共同で撲滅プロジェクトを進めた。センター所長が佐川急便のトラックに同乗し、配送現場に同行して配達を間違う原因を探った。すると理由の1つは、箱に張る顧客ラベルの見えにくさだと分かった。印字が小さく、夜間配送では文字が読みにくい。トラックの中にショップチャンネルの箱が複数あると、ドライバーが別の箱を渡してしまうミスが起きていた。
そこでラベルのデザインを見直し、印字を大きくした。こうした改善を経て2007年4月以降は、誤配送件数が前年度平均の5分の1に減った。
現在の物流体制は、2007年の2倍の物量まで対応できる。年率30〜50%という勢いで伸びる売上高に見合う受注システムと物流システムが完成した。
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テレビ通販最大手のジュピターショップチャンネル(東京・中央)は、顧客から届いた苦情をサービスや経営改善などにつなげるマネジメントシステムを構築した。このほど通販専業としては初めて苦情対応の国際規格「ISO10002」の適合を宣言した。顧客満足度を高めて、固定客化を進める狙いだ。
ショップチャンネルでは今後、コールセンターで受け付けた客からの要望や苦情をすべて文書化する。客からの声は番組やサービス、商品に反映するため、手順を体系化する。
従来、こうした取り組みはマニュアルに落とし込んで担当部署で共有化していたが、今後は「社則」として明記し、約千五百人いる全社員・パートに徹底させる。
同社では苦情対応のレベルを上げるため、従来の対応部署のほかに社長直属の「VOC委員会」を設置した。メンバーは最高財務責任者(CFO)、管理部長、カスタマーケア担当役員。社長に代わって、商品や社内プロセスで是正すべき点があれば対応策の立案を手掛けられる。
また、監査責任者のほかに、苦情対応の状況をモニタリングする苦情対応管理責任者も配置した。苦情の第一報はすべて、社長に届くようにし、迅速な対応に努める。
ISO10002は、保険金不払い問題などを受けて生命保険会社や損害保険会社などで導入を進めているが、流通業界では珍しい。篠原淳史社長は「顧客の要求レベルが高まる中、苦情に対しては迅速かつ適切な対応が欠かせない」としてISO対応の顧客対応マネジメントシステムを構築することにした。
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住友商事子会社でテレビ通販最大手のジュピターショップチャンネル(東京・中央)は名産品を現地からの生中継で販売する手法を導入する。第一弾は七月七日、沖縄県から放送する。現行、スタジオから生中継で放映しているが、臨場感を高めた放映がどの程度、視聴者の関心をひくか確かめる狙いもある。
沖縄中継では、サミットの会場にもなった「万国津梁館」(沖縄県名護市)から、海を背景にマンゴーや泡盛など現地の名産品を紹介する。番組の合間に沖縄舞踏のライブも流す。買い物情報だけでなく、番組の娯楽性を高める。
中継は七番組で計六時間、放送する。扱う商品は塩のせっけん、ウコンなど約十五商品を紹介する。一部番組は地元のCATV局、沖縄ケーブルネットワーク(那覇市)のコミュニティーチャンネルでも放送する予定だ。
ジュピターショップチャンネルが運営するインターネット通販サイト上でも同時に動画配信する。沖縄中継は一日限りで、販売目標は七千万円としている。今後は八月に北海道、九月に神戸市と十一月までに計五回を予定。「視聴者の反応次第では延長することもある」(同社)
同社の通販番組は二十四時間生放送だが、これまで番組は都内のスタジオから中継していた。司会者が商品を説明する形式はややマンネリ感も出てきており、二〇〇七年十二月期の売上高は前期比二%増と、伸び率は過去最低だった。
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テレビ通販大手のジュピターショップチャンネル(東京・中央)は、途上国支援の非政府組織(NGO)「ルーム・トゥ・リード」の活動を応援する取り組みを始める。まず二十六日限定で、売り上げの一部を寄付するアクセサリーを販売。テレビとネット通販の双方で扱う。今後も取り組みを広げ、社会貢献意欲の高い消費者の要望に応えていく。
ルーム・トゥ・リードはマイクロソフト幹部から社会起業家に転身したジョン・ウッド氏が創設。途上国の子供のために図書館を建て書籍を寄贈し、女子奨学金プログラムを提供するなどの活動を展開している。
ジュピターは、番組に出演するタレントの岡田美里さんの発案に賛同し、NGO支援を決めた。ショップチャンネルの視聴者には女性客が多く、こうした社会貢献活動は、共感を得やすいとみている。
商品のアクセサリーは岡田さん、ジョン・ウッド氏らがデザインしたネックレス。価格は一万三千三百円(税抜き)。売り上げの一部はルーム・トゥ・リード・ジャパンのほか二団体にも寄付する。今後も番組や商品を通じてルーム・トゥ・リードやピンクリボン運動などを支援していくとしている。
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テレビ通販、次なる成長探る
○…「主戦場のCATVの加入世帯数の伸びが鈍化している中、テレビ通販は次の成長モデルを探る段階にきている」と話すのは、テレビ通販最大手のジュピターショップチャンネル(東京・中央)の篠原淳史社長(49)。同社は二〇〇七年十二月期、初の経常減益。売上高の伸び率が約二%にとどまり、販管費の上昇などを吸収できなかった。
○…それでも今期は増収増益を見込む。「品質管理の要員の増員など前期の減益要因は今期以降の成長に欠かせない投資」と分析。今期の課題は「商品力、番組力のさらなる強化」と話す。ゼイヴェルなどと組み、携帯通販と連動した若い女性向けの番組では予想以上の早さで商品が完売するなど「手応えを感じている」と強気の構えだった。
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ファッション業界、サイト充実 ネットで楽々お買い物
ファッション分野のインターネットサイトが充実してきた。値段やサイズなど買い物に必要な情報にとどまらず、人気アイテムやトレンドなどファッション関連の最新情報も得られるのが特徴。利用者は店をはしごするなど歩き回ることなく、楽にそして賢く買い物ができそうだ。
市場調査会社の富士経済によると、平成19年のインターネット通販市場は1兆9240億円で、今年は前年比13・6%増の2兆1860億円と予測されている。通信販売市場全体の約4割を占め、数年後には5割以上になると予想されている。そうした中、ファッション業界でもネットビジネスに力を入れ始めたといえる。
テレビ通販「 ショップチャンネル 」を運営するジュピターショップチャンネル(東京都中央区)は4月、国内外のデザイナーズブランドを集めた「ミラベラ」(www.mirabella.jp)を開設した。ステラ・マッカートニーやマーガレットハウエルなど世界的に人気の高い計46ブランドが参加しており、ネット販売初のブランドも多い。スタッフは元伊勢丹のファッションディレクターや女性誌の編集経験者らが担い、ファッション誌のカメラマンが商品の写真を撮影してモード誌のようなレイアウトを実現した。
扱う商品の平均単価は約4万円とかなり高価。だが開設後約2カ月で13万円のバッグが全国で売れるなど好調だ。ジュピターショップチャンネル経営企画部の川瀬邦人カスタマーケアマネジャーは「ファッション感度の高い女性は忙しい人が多いから、ラグジュアリーなものでもネットで買う人は確実にいるはず」と話す。
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既存の店舗との相乗効果を狙うのが、1都3県の駅ビルに隣接する商業施設「ルミネ」。3月下旬、オンラインショップ「アイルミネ」(i.lumine.jp)をオープンした。ルミネに入るテナントから38ブランドが参加。普段の小売価格から5%割引サービス(年4回のキャンペーン時は10%オフ)を受けられるルミネカードも利用可能。1人あたりの売上は平均1万6000円で、夜10時以降の利用者が多いという。
ルミネの全12館の売上は2600億円(19年度)で前年度比83億円増。旗艦店の新宿店だけでも452億円。絶好調な中でのオンラインビジネスへの参入について、花崎淑夫社長は「メーンはあくまで店舗だが、ルミネのない地方の人や、買い物袋を提げて歩きたくない人に利用してもらいたい」と話す。今後は新人デザイナーを開拓するなどして、独自のコンテンツを強化する方針という。
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「ZOZORESORT」(zozo.jp)は16年末に開設された、おしゃれなショッピングサイトの先駆けだ。現在680ブランドが参加し、全国の大半のセレクトショップを網羅。会員向けに毎日午後5時までにその日売られるアイテムを掲示。1点1点販売時間を表示することでレース感覚で買い物に参加するような工夫をしている。
今年中にオープン型SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を新設予定だ。同サイトを運営するスタートトゥデイの前原正宏取締役は「オンラインショッピングの機能だけでは今後は生き残れない。デザイナー、バイヤー、顧客、物流をつなぐ情報発信サービスを展開していく」と話している。
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テレビ通販最大手のジュピターショップチャンネル(東京・中央区)は2010〜2011年に稼働予定の次期基幹システムの要件定義を進めている。2008年中にも内容を固める方針である。
同社のCIO(最高情報責任者)に相当する松場孝範・IT部長は毎月1回、社内で開かれる「システム投資委員会」で経営幹部や利用部門の代表に対して、システム案件の中身を説明している。システムが提供できる機能や仕組みを、社内のほかの部門の人たちに正しく理解してもらうことを松場部長は自らの最も重要な仕事の1つと位置付けている。それだけに、例え話を交えながら分かりやすく説明することを心がけているという。
24時間365日ノンストップで番組を放送するテレビ通販はシステム無しには成り立たない業態だ。同社の基幹システムには、コールセンターの受注システムやCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)システム、在庫管理システム、そして、物流システムなどがある。このほかに、テレビ番組の管理システムや放映システムなどもある。テレビ通販という日本ではまだ新しい小売り業態だけに、2005年12月に稼働した現行システムは自前で開発と運用をこなしてきた。
だが、次期の基幹システムは「すべて自前でこなすわけにはいかなくなるかもしれない」と、松場部長は打ち明ける。成長が著しいテレビ通販市場をけん引するために、今後見込まれる規模と機能によっては部分的にアウトソーシングすることを視野に入れている。
そのためにも、IT(情報技術)ベンダーには「新技術を提案する時にはその成熟度合いも明確にユーザーに示してほしい」と語る。次期システム像を見定めるために、新技術の実用度を正確に知ることが課題の1つだと松場部長は感じている。
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TV通販、商社三つ巴、ファッション未踏の地――伊藤忠、住商、三井物産。
伊藤忠― プライム
住商― ショップチャンネル
三井物産― QVCジャパン
すき間から主役へ “自社”ブランド続々デビュー
ファッション性が高い衣料品や雑貨をテレビ通販で売ろうとする動きが目立ってきた。主役はブランド事業に熱心な総合商社。住友商事、三井物産に続き、伊藤忠商事も昨年末に専業大手に出資し三つ巴(どもえ)の戦いに突入した。主販路の百貨店などでこうした商品の販売が低迷する半面、放送のデジタル化などでテレビ通販の成長が加速すると読むため。幅広い層に対応できるブランドを多く持ち、インターネット通販などとの連携で顧客を呼び込めるかが勝敗のカギになりそうだ。
放送・通信事業に積極的なのに、テレビ通販に進出していないのは不思議――そう言われてきた伊藤忠が動いた。プライムと資本・業務提携したのだ。現在の出資比率は約一五%だが、新株予約権を行使すれば三三%強で筆頭株主になる。
プライムの売上高は二〇〇七年六月期で百五億円。住商傘下で業界首位のジュピターショップチャンネル(東京・中央、〇七年十二月期で千二十三億円)の十分の一ながら、足場はできた。
「テレビ通販はすき間商品で成長してきたが、今後はブランド力が高い商品を扱う企業が勝つ」。プライムの田端一宏社長は健康・美容関連品の販売で育った自社を含む業界の現状と今後をこう分析する。生き残り策を探るなかで出会ったのが、伊藤忠だった。
名古屋にあるプライム本社での企画会議などには、伊藤忠大阪本社に駐在する繊維カンパニーの担当者が通ってくる。提携を主導したのが放送事業などを受け持つ宇宙・情報・マルチメディアカンパニーではなく、繊維カンパニーだからだ。
商社にはメーカーなどのOEM(相手先ブランドによる生産)事業を繊維部門の中核とする企業が多い。一方、伊藤忠のドル箱は靴「コンバース」、紳士服「ポール・スミス」など約百五十ものブランドを扱うファッション事業だ。主要販路の百貨店やスーパーなどで服飾品の売れ行きが鈍るなかで、「無店舗販売での新たな布石づくりが不可欠になってきた」(岡藤正広専務)。
若い女性を中心に、気に入ったブランドの服や雑貨を試着せずネット通販や携帯通販で買う消費者が増えている。デジタル放送が普及すれば、テレビで高精細な動画が手軽に見られる。ネット通販や携帯通販のサンプル画像より商品の色やデザインを確認しやすいテレビが服飾品の有力販路になるとの見方が多い。伊藤忠もその点に注目。「テレビは固定ファンがつきやすく、早めに手を打った」(岡藤専務)
伊藤忠はブランドビジネスで培ったノウハウをプライムでも生かす。五月に発売する提携第一弾はカーテンとベッドマットだが、その後は衣料品や雑貨を順次投入。ブランドの歴史などを伝える番組を作り、テレビ通販の安っぽいイメージを破るという。プライムは現在、服飾品の扱いはゼロに近いが、将来的に売上高の三割程度を目指す。
迎え撃つ住商、三井物産も負けてはいない。
独フェイラーの総輸入元(〇四年)、米「バーニーズニューヨーク」の日本事業(〇六年)、伊ナラカミーチェの総輸入元(〇七年)――。住商は年一社近いペースでブランド事業を買収、主力ブランドを五年後に十と倍増させる。大橋茂執行役員は「ショップチャンネルで売ることを前提に一流ブランドを入手する」と明言。テレビでブランドを知った消費者が店に来る効果も見込む。
ナラカミーチェは三月にショップチャンネルで宝飾品の販売を開始。同社での一時間の平均売り上げ(千五百万円)を上回った。六月にはブラウスも発売する予定。フェイラーのハンカチやバッグも販売している。
三井物産は四割を出資するテレビ通販二位のQVCジャパン(千葉市、〇六年十二月期で七百三十四億円)とBSデジタル放送のワールド・ハイビジョン・チャンネル(東京・渋谷)を連携させ、服飾品を拡販する。
第一弾が自社でライセンス権を持つ「ハナエモリ」。従来より高めの雑貨「プレミアムコレクション」を開発、BSデジタルでブランドの世界観を紹介する番組の放送を始めた。BSで十回以上放映した三月末にQVCで通販番組を流し、予想通りの売り上げを確保。ブランドマーケティング事業部の木原伸一ユニットリーダーは「テレビ通販は衣料メーカーの宝島になる」と期待する。
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TV通販、商社三つ巴――若者取り込みへ、ネット・携帯連動。
テレビ通販の中心顧客は中高年女性。テレビでファッションを売るには、二十―三十代の消費者を取り込む仕掛けづくりも欠かせない。有力な解の一つに浮上してきたのがネット通販や携帯通販との連携。真っ先に手を打ったのが住商だ。
「お待たせしました。女の子から絶大な支持を集めるブランドがいよいよ登場します!」。四月二十八日午前一時から二時まで、 ショップチャンネル は携帯通販のゼイヴェル(東京・港)で人気の「アルバローザ」を紹介する番組を生放送した。
深夜のスタジオではショップチャンネルの篠原淳史社長、住商の大橋執行役員、ゼイヴェルの大浜史太郎社長が番組の進行を見守った。開始から十分。「注文の電話が殺到しています」。報告を受けた篠原社長は満足そうな笑みを浮かべた。
最初に紹介したワンピースは五分で完売。ほかの商品もおおむね三―五分で売り切れた。番組最後の五分は通常、登場した商品を振り返って紹介するが、この日はアルバローザが早々に完売したため、急きょ別ブランドの商品を説明した。一時間の売上高は約千五百万円。この時間帯の平均の二倍を稼いだ。
住商は四月、ゼイヴェルと提携した。二十八日の番組は第一弾事業だ。アルバローザは、ゼイヴェルが今春開いたファッションイベント「東京ガールズコレクション」でトリを飾るなど、十―二十代の女性に人気。四十―五十代向け商品が大半のショップチャンネルの客層を若返らせるにはうってつけだ。
テレビ通販とネット通販、携帯通販で顧客を融通しあうことも提携の狙いの一つ。住商の大橋執行役員は「テレビ、ネット、カタログと一人で複数の販路を上手に使い分ける消費者を一人でも多くつかむことが大事」と力を込める。ゼイヴェルはメーリングリストで顧客にショップチャンネルでの番組放映を事前予告。一方、生放送では司会者がゼイヴェルの携帯サイト「ガールズウォーカー」やパソコンサイト「ファッションウォーカー」を何度も紹介した。
伊藤忠にとってもテレビとネットの融合は重要。若い女性向けファッション誌に載った売れ筋商品をネット通販する子会社マガシークと、連携に向け話し合いを始めた。住商同様、双方の顧客を共有することも想定。岡藤専務は「 プライム とマガシークを両輪に新販路を太くする」と意欲的だ。
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TV通販、商社三つ巴――市場規模、10年で2.4倍に。
通販市場はこの十年で約二倍に成長したが、けん引役はネットとテレビだ。調査会社の富士経済(東京・中央)によると、二〇〇七年のテレビ通販の市場規模は約三千九百六十億円となったもよう。構成比は市場全体の一割弱だが、十年前の二・四倍だ。ネットも〇六年にカタログを抜き、通販の主力に浮上した。
一方で服飾品の主要販路の一つ、百貨店では衣料品と靴など身のまわり品の合計販売額は〇七年で約三兆九千億円と、一九九七年比で二割弱減少。地合いの変化に総合商社だけでなく、百貨店向けアパレルでも補完する販路づくりの動きがあわただしくなってきた。
駅ビルなどに売り場を確保する一方で、「米国同様にファッション関連の販売が伸びている」(日本通信販売協会の柿尾正之主幹研究員)とネット通販を活用。その次の販路として目を付けたのがテレビ通販だ。
オンワードホールディングス傘下で企業向け制服販売などを担当しているオンワード商事は〇七年十二月、テレビ通販向けに四十代女性向け婦人服ブランド「クロスセッション」を開発。 QVCジャパン に提供し始めた。礼服大手の東京ソワールもQVCに専用ブランドの供給を開始。二月の放送では、入学・卒業式向けなどに用意した商品の八割が売れた。
二社とも商品や番組内容、提携企業なども含めてまだ試行段階。販売目標もオンワード商事が〇八年度に小売りベースでわずか一億円に過ぎない。ただ取り組みは今後他メーカーにも広がりそうで、こうした企業をどう取り込むかもテレビ通販各社にとって重要になりそうだ。
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ゼイヴェル――急伸中のケータイ通販(点検ネットビジネス)
TV番組開始、相乗効果狙う
国内最大のファッションイベント「東京ガールズコレクション」などを運営するゼイヴェル(東京・港、大浜史太郎社長)が、住友商事と提携しテレビ通販に参入する。住商のチャンネル向けに若者が対象のファッション通販番組を企画・制作する。多媒体戦略で快走を続ける人気ブランドのネット通販「ファッションウォーカー」は、テレビとの相乗効果をバネに一段の飛躍を狙う。
ゼイヴェルのネット通販子会社ファッションウォーカー(東京・港、大浜史太郎社長)が、第三者割当増資で住友商事から約五億円の出資を受けた。若者向け番組の提供先は、国内最大規模の通販番組「 ジュピターショップチャンネル 」。住商は、若い女性に支持されるゼイヴェルの力を借り、現在、四十―五十代が主要顧客である視聴者層拡大を狙う。
新番組「ファッションウォーカーアワー」の実験放送は四月にスタート、十月末には本格放送を始める。学生時代から米ロサンゼルスで放送作家として活躍した大浜社長は「ドラマ風にするなど、娯楽性を加味する」と構想を語る。
テレビ通販への出品経験がない最先端のブランドも紹介する方針。「人気ブランドと関係の深いゼイヴェルだからできる番組」と住商も期待を膨らませる。
実際、ゼイヴェルの快走は、先端ブランドの集客効果を最大限に生かす戦略が支えてきた。
同社の二〇〇八年三月期の売上高約百七十億円のうち、ネット通販は百億円。中核は月間七百万人以上が訪問する携帯電話の「ガールズウォーカー」で、パソコン向けのファッションウォーカーも〇七年十二月に三百万人を突破した。
ネット通販ではファッションと美容分野に特化し、扱う商品は商業ビル「109」や百貨店で展開する人気ブランドの上位から順番に声をかけた。力量のあるブランドをそろえれば、サイト自体のブランド価値も高まる。加えて、新店のオープン情報や人気ショップの広報担当者のコメントを掲載するなど、専門情報を掘り下げるサイト作りがファッションに敏感な女性の支持を広げた。
ネットの集客力を自社イベントや店舗、提携雑誌など他の媒体に循環させ、サイトのイメージと収益を拡大させる手法も、今のところ順調に回転している。
例えば、通販でよく購入する人ほど「東京ガールズコレクション」でよい席のチケットを獲得できるようにして、観客動員と通販顧客の囲い込みに成功。サイトの検索キーワードをもとに開発した美容マスク「美肌一族」は、全国のドラッグストアで年七〇〇万枚売るヒット商品に育った。「可処分所得より可処分時間を狙う」(大浜社長)発想に基づく多媒体戦略は、対象顧客と商品分野の絞り込みで、より大きな成果を上げてきた。
同社にとり、ファッションウォーカーのテレビ通販参入は、顧客層拡大の余力を測る試金石となる。成長が続くテレビ通販市場において、ショップチャンネルの売上高は〇七年に数%減少。住商は深夜の若者の取り込みを期待してゼイヴェルと組んだ。F1層(二十―三十四歳)と携帯通販に強みを持つ同社のブランド力が、逆風の中でどこまで発揮されるかが注目点だ。
また、新番組ではオリジナルブランドの共同開発にも乗り出す。既存の人気ブランドに頼らない「自前」商品に対する消費者の反応は、ゼイヴェルの今の底力を測るバロメーターにもなる。
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住商、TV通販を拡大、ファッション通販大手に出資、若い女性取り込む。
住友商事は、国内最大のファッションイベント「東京ガールズコレクション」などを運営するゼイヴェル(東京・港)と資本提携し、自社で手掛けるテレビ通販専門チャンネルの利用者層の拡大につなげる。携帯電話を使った若い女性向けの衣料通販で実績があるゼイヴェルのノウハウを取り込み、利用者層のすそ野を広げる狙い。
住商はこのほど、第三者割当増資をしたゼイヴェルのネット通販子会社ファッションウォーカー(東京・港)に約五%に当たる五億円を出資した。
これを機に、住商は傘下の国内最大級のテレビ通販専門チャンネル「 ジュピターショップチャンネル 」の番組内容を充実させる。利用者は現在、四十―五十歳代の女性が中心であるため、二十―三十歳代の若い女性向け衣料を扱う番組を新設し顧客層の拡大を狙う。
具体的には、人気モデルらが出演する一時間ほどのファッション番組「ファッションウォーカーアワー」(仮)を週に数枠設ける。今月末から実験放送を始め、十月末から本格開始する。テレビ通販では珍しい若者向け人気ブランドの商品も扱い、娯楽性の高い番組内容にする。独自商品の共同開発や各種イベント展開も視野に入れる。
携帯電話など複数の媒体を連携させた販売手法で、将来的には現在の年間売上高の約二倍にあたる二千億円を目指す。
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テレビ通販、安さ比べて――ネット派も「買い」(買い物ウオッチ)
わかりやすさや説得力に定評があるテレビ通販に、安さを求める消費者が増えている。インターネット通販と価格を比較、「タイムセール」などの特売を探してチャンネルを切り替える積極的な購買行動が目立つ。ネット通販を利用していた男性がデジタル商品を目当てに流入し、扱う商品も多様になったことで、価格に対する要求が厳しくなっている。
東京都内に住む三十代の男性会社員は四カ月ほど前、テレビ通販の ジャパネットたかた (長崎県佐世保市)でキヤノン製の一眼レフカメラを購入した。レンズやメモリーカードとセットで価格は約十万円。
「深夜に見たテレビ通販が一番安かったので『買いだ』と思った」と満足げに話す。ネット通販では同じセットに換算して、三万円前後高い販売価格しか見つけられなかったという。ネット通販を主に利用する若い男性層にも、テレビ通販を価格比較の対象にする習慣が広がっている。
ジュピターショップチャンネル
(東京・中央)の番組を訪れる視聴者が増えるのは午前零時を過ぎたころだ。その日のお買い得品が紹介されるのを狙って、チャンネルを合わせる。
まず説明を聞いて納得したら買う、受動的な購買行動が中心だったテレビ通販でも、多チャンネル化も手伝って、進んで値ごろな商品を探す人が目立つようになった。ネット通販利用者の流入によって、商品説明よりも価格が優先的な尺度となってきた面もある。こうした傾向は今後、強まりそうだ。
調査会社の富士経済(東京・中央)の調べでは、二〇〇七年のテレビ通販市場は前年比一一%増の三千九百六十二億円の見込み。〇八年は四千二百二十九億円までふくらむと予想する。一方で、ネット通販市場は〇七年が前年比二割増の一兆九千二百四十億円。〇八年は二兆千八百六十億円に拡大すると予測する。
併用は2割、利便性・価格見極め
日本経済新聞社の消費者調査で、カタログやインターネット、テレビ通販などの利用を聞いたところ、全体の九割強がなんらかの購入経験があると回答した。このうち、最近一年間でテレビ通販とネット通販を併用した人は約二割を占める。
通信販売を使う利点を複数回答で聞いたところ、テレビ通販の利用者では「二十四時間注文できる」(四三・一%)や、「配達してくれる」(三九・四%)、「映像・画像で商品を確認できる」(三七・三%)を挙げる人が多かった。パソコンを使ったネット通販では「二十四時間注文できる」と答えた人が七二・七%と多く、「安い商品が見つかる」(四三・七%)、「配達してくれる」(四二・四%)と続いた。利便と価格はまだネット通販に信用がある。
調査はヤフーバリューインサイトに依頼、三月中旬にネット上で実施。全国の二十―六十九歳の男女千人から回答を得た。
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住友商事子会社でテレビ通販最大手のジュピターショップチャンネル(東京・中央)は、大阪市内の直営店の販促で、関西のCATV局八局と組む。直営店のセール企画などをタウン情報としてCATVで放映してもらい、地域の視聴者獲得を狙う。
連携する局はジェイコムウエスト大阪セントラル(大阪市)など八局で、合計視聴世帯数は約百九十万。同社の直営店はテレビ通販やネット通販で売れ残った商品を処分するアウトレットショップと位置付けており、テレビ通販より安い価格で販売する商品も多い。CATVにとっては視聴者の関心を引くコンテンツになるとみる。
直営店のセールは開業三周年記念のもので、期間は四月一日から一カ月間。前半の二週間はCATVの地域情報番組で露出を図る。各番組には全国放送のテレビ通販番組出演者らを登場させて、ジュピターショップチャンネルの名前や店舗の浸透を狙う。同社では直営店を大阪市内のほかに、東京・お台場、名古屋の三店展開している。
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住友商事子会社でテレビ通販最大手のジュピターショップチャンネル(東京・中央)は二〇〇七年十二月期、業界で初めて売上高が一千億円を突破した。視聴者の反応に即した番組づくりができる二十四時間生放送を進めるなどして、三十―五十代女性層を中心に衣料品や化粧品などの購入を促し、一九九六年の創業以来、十一年連続で前年比増収となった。
ただ、前期は大型ヒット商品に乏しく、売上高は千二十三億円で増収率は二%にとどまった。
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カスタマーケアマネージャー 蒔田文江氏
コールセンターに重点 機会損失防ぐIT投資課題
テレビ通販最大手、ジュピターショップチャンネル(東京・中央、篠原淳史社長)の成長を支えるのは“リピーター”と呼ばれる常連顧客の存在だ。顧客との接点であるコールセンターに、どのような仕掛けを施して心をつかんでいるのか。電話応対オペレーターの配置を効率化するシステムと、応対を待っている顧客をいら立たせない仕組みづくりについて聞いた。
テレビ通販事業者にとって、コールセンターは生命線。顧客満足度を上げるには、オペレーターの管理が肝心となる。
当社のシステムでは、複数のオペレーターを管理する社員が、オペレーター個人の経験やスキル、通話時間を把握できるようにしている。クレームや複雑な問い合わせはベテランに対応させるなど、顧客に対して適切なサービスを提供できるようにした。システムは日本アバイア(東京・港)が構築した。
人気番組が深夜帯に集中していた
電話をくれた消費者を待たせないことも大事だ。当社の視聴率が最も上がるのは、深夜零時から。消費者からの電話も同じ時間帯にピークを迎える。番組放送中から二時間程度は電話が鳴り響く。この時間帯のオペレーターをどう賄うかが最大の課題だった。
ピークに合わせて人員を配置しても、二時を過ぎれば人が余る。しかし電車は動いていないので、帰宅してもらうこともできない。そこで、二〇〇三年にアバイア製のソフト電話システム「IP Agent」を導入。深夜帯は自宅にいるオペレーターが“ホームエージェント”として業務に携わる制度を採用した。
在宅オペレーター制度の課題はセキュリティーの確保だった
在宅で勤務するオペレーターには専用のパソコンを貸与。インターネットには接続できないように設定した。USBメモリーも使えないようにしてある。ルーターも貸与した物しか使えない。こうすることで常にコールセンターと同レベルのセキュリティーを維持できるようになった。
当初は十人だった在宅オペレーターが現在では五十人弱。六百六十人いるオペレーターの一割近くになった。今や欠かせない戦力だ。家族の転勤で引っ越し、北海道で業務に就いているオペレーターもいる。
万全の体制を整えても電話の待ち時間が発生してしまうこともある
当社が受ける電話は一日平均五万件。キャンペーン中は二十万件を超えることもある。万が一、待ち時間が延びた場合には二十四時間生放送という特長を生かして、番組内で待ち時間を知らせたり、ネットなど別の注文手段を紹介したりしている。
保留音を聞かされ続けるのは、顧客にとって苦痛でしかない。受注機会の損失を防ぐIT(情報技術)投資は、売り上げ直結の最重要項目なのである。
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| 2008/02/18, , FujiSankei Business i. |
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テレビ通販最大手、 ジュピターショップチャンネル (東京都中央区)の昨年1年間の売上高が初めて1000億円を突破した。デパートなど小売業界が軒並み不振の中で成長が続いているのは、24時間365日生放送の「ライブ感」と生活雑貨中心の品ぞろえが、中高年女性の固定ファンをつかんだことにある。ただ2011年のデジタル放送への移行で、一時的に視聴者数が減ることが予想され、いかに顧客を引き留めておくかが課題となっている。
ショップチャンネルの番組のうち一日の間で最も電話注文が多いのが、深夜0時から日替わりでお得な商品を提供する「ショップスター・バリュー」のコーナーだ。昨年11月、高機能の掃除機が人気のブランド「ダイソン」の小型クリーナー、定価7万2000円を3割引の4万9980円で販売したところ電話が殺到、1日で1万2000台を売り尽くした。売り上げ6億円は1996年11月の放送開始以来、単品での過去最高額だ。
顧客の8割以上を30〜60代の女性が占める。視聴可能世帯数は2000万以上だが、顧客のほとんどはリピーター。購入額が年間1000万円以上の「超お得意さま」も約50人いる。衣料雑貨から食品、家電まで幅広い商品をキャストと呼ばれる出演者が詳しく紹介。週に出す700品目のうち半分は新商品で、「ここにしかないものが買える」という視聴者を飽きさせない工夫も凝らしている。インターネットとの併用で購入する層も増えた。
「高度成長時代やバブル期を経験している女性たちは、欲しいモノには財布を開く。仕事から帰宅した深夜、買い物にはまる人も多い」と広報担当の中村久美子さん。ゴールドマン・サックス証券の吉田憲一郎マネージング・ディレクターは「米国などに比べ、日本の通販はまだまだ開拓される余地があり、ショップチャンネルは安心して買い物のできる『ブランド』に成長した」と話す。
ショップチャンネルは住友商事系で、96年の設立。その成長ぶりに、伊藤忠商事は昨年末、名古屋市の中堅テレビ通販会社 プライム と資本提携し、市場参入を決めた。ショップチャンネルを追い上げる三井物産系の QVCジャパン も、年間700億円以上の売上高がある。
不安材料は11年のデジタル放送への完全移行だ。現在ケーブルテレビ局は、アナログ放送の2や5などの空きチャンネルを活用し、ショップチャンネルなどの通販番組を未契約世帯にも提供している。視聴者の大半はこうした「テレビをつけたら放送していたので見た」受け身の層とされるが、11年以降はそれができなくなる。その後、視聴者が自ら、通販番組を選ぶかどうかを疑問視する向きが多い。
この状況に先手を打ったのはQVC。親会社の三井物産がBSデジタルの無料放送「ワールド・ハイビジョン・チャンネル(トゥエルビ)」を昨年12月開始。放送時間の相当量をQVCが占め、11年以降は12チャンネルで「つければ通販を放送している」状況が可能になる。三井物産はオリジナル番組の制作も検討中だが、同業他社は「QVCのために取得したチャンネルでは」と悔しがる。
ショップチャンネルも11年以降の対策を検討中で、「チャンネル専用ボタンをつけたリモコンを、試験的に配布している」(住友商事幹部)など、いかに視聴者を引き留めるかに腐心している。
市場調査会社の富士経済(東京都中央区)で通販業界を担当する栗田洋一郎さんは「11年以降、テレビ通販の市場は停滞する可能性が強いとされる。現在の視聴率は1%にも満たないといわれるほど視聴世帯は限られる。いかに視聴者との接点を作っていけるかが今後の課題」と話している。
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テレビ通販最大手のジュピターショップチャンネル(東京・中央)はインターネットの献立投稿サイトを活用した調理器具販売に乗り出す。調理器具などの新商品をクックパッド(東京・港)が運営する料理献立投稿サイトで事前告知し、関連する献立を募集。通販番組内で結果を放映しながら、商品の特徴などを伝える。
第一弾として保存容器の新製品を発売する。まず十五日に月約三百七十万人が利用する国内最大級の投稿サイト「クックパッド」で、作り置きが可能な料理を募集する。集まった作品のうち入賞した内容について、三月上旬に通販番組「ショップチャンネル」内で実演を交えて放映する。調理器具などの特徴を、実際の料理と合わせて視聴者にアピールすることで需要を喚起する。
今後も年五件程度、調理器具や調味料、家電メーカーに呼びかけ、同様の手法で販売する。ジュピターの二〇〇七年度の売上高は約一千億円で、三十代以上の女性が主な購買層。クックパッドの主要な利用者層である二十―三十代の主婦に売り込む。
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全国のケーブルテレビや衛星放送で衣料品などの通信販売番組「ショップチャンネル」を運営する住友商事グループの「ジュピターショップチャンネル」(東京)は、2007年の売上高が初めて1000億円を超える見通しとなった。創業2年目の1997年は17億円だったが、この10年間で50倍以上に急成長。今後は千趣会など通販最大大手に並ぶ1400億円規模への売上高拡大を目指し、取扱商品の充実などに取り組む方針だ。
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テレビ通信販売のジュピターショップチャンネル(ショップチャンネル)は2008年1月22日、システム不具合の恐れがあるとしてWebサイトを閉鎖、2つのサービスを停止したと発表した。停止したサービスは、パソコン経由で商品を注文できる「ネットでSHOP」と、携帯電話経由の「ケータイで SHOP」。加えてメール・マガジンの配信も停止した。Webサイトは1月17日23時54分に閉鎖し、1月22日20時の時点で再開の時期は決まっていない。
サービスを停止したのは、特定の1人の顧客の氏名、住所、電話番号などの個人情報が、別の特定の1人の顧客から閲覧できる障害が発生したため。「顧客からの指摘があり、判明した。原因の究明を進めた結果、指摘があった1人の顧客にしか障害が発生しないことが分かったため、サービスの停止と原因を公表した」(ショップチャンネル)という。現在、プログラムの改修作業を進めている。
ショップチャンネルは、各地のCATV(ケーブルテレビ)などを通じて24時間、通信販売の番組を放映している。Webサイト閉鎖中も、電話での注文は受け付けている。「注文手段が限られてしまい、ご迷惑をおかけして申し訳ない」(ショップチャンネル)としている。
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テレビ通販、続きは携帯で――動画充実、じっくり品定め(ネットナビ+α)
ワンセグ利用も
新型携帯の利用者に的
テレビ通販各社が携帯電話向けのサービスを充実させている。二十―三十代の若い世代を中心に番組を見ながら携帯サイトで注文する人が増えており、最近は放送後でも番組と同じ動画を視聴できるサービスも出てきた。パケット通信料がかかる点など利用するには注意を要する点もあるが、放送中の衝動買いではなく、じっくり品定めして購入したい人には便利だ。
ジャパネットたかた (長崎県佐世保市)は六月、携帯電話向けにテレビ番組の動画配信を大幅に増やした。以前は十―十五商品だったが、四十―五十商品に増やした。動画の内容はテレビ放送とほぼ同じだが、視聴後に商品名をクリックすると価格や商品仕様、特徴などが表示され、購入手続きもできる。
番組を見たその場で比較検討ができるのも携帯サイトを使うメリットだ。動画配信の対象商品は大画面液晶テレビ、パソコン、デジタルカメラなど九ジャンルにわたる。テレビ販売向けには在庫が少なすぎる商品でも携帯サイト上には登場することが少なくない。
動画配信は ディノス (東京・中野)も四月から始めた。対象はフジテレビ系の深夜番組「通販DJ」で取り上げた商品で、健康・美容器具を中心に常時、約二十商品を扱う。動画配信する番組を限定しているのは「自社で著作権を保有する番組しかネットに流せないため」(同社)なのだそうだ。
携帯動画の視聴で注意したいのはパケット通信料。高画質な動画は一回の視聴でも通信量はかなり大きい。NTTドコモの「パケ・ホーダイ」など携帯電話会社の定額使い放題プランを利用していないと通信料がかさむ。定額使い放題などの割引プランに非加入だとディノスの動画の場合で一回の視聴に三千円近くかかるものがある。料金の目安は携帯通販サイト上に表示されている。
そこで通信料を気にせずに動画を利用できるサービスも始まった。携帯機器向け地上デジタル放送「ワンセグ」を利用するもので、TBS子会社のグランマルシェ(東京・港)が手掛けている。四月には配信方法を一部変更した。従来は商品を注文すると携帯サイト画面に移り、テレビ映像が見られなくなった。
しかし、利用者からは「テレビを見ながら注文したいというニーズが強い」と同社では説明。人気番組「王様のブランチ」内の通販コーナーなど三番組で、データ放送画面だけで注文が完了するようにした。ワンセグからの注文は段階的に増えており、携帯電話からの注文件数は近くパソコンを抜く可能性があるという。
携帯サイト経由の注文で面倒なのが住所、氏名や、クレジットカード番号などの入力だ。 ジュピターショップチャンネル (東京・中央)は、昨年十二月、事前に必要情報を登録しておくとあとはワンクリックで注文を完了できるサービスを始めた。パソコン通販では比較的なじみのあるサービスだが、テレビ通販ではまだ珍しいという。
携帯利用を含めたネット会員限定のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)も登場した。「 ショップジャパン 」などを運営するオークローンマーケティング(名古屋市)が十月に、人気フィットネス商品「ビリーズブートキャンプ」の購入者向けに開始した。
会費は月額九百八十円で、サイト上での買い物については購入額の三%分を次回以降に使えるポイントとして付与するなど会員特典を用意している。
NTTドコモが「905i」シリーズからワンセグや高速通信対応を標準搭載するなど、携帯電話でテレビ通販を楽しむ環境は整い始めた。携帯性能の進化でテレビ通販にもかかわらず「テレビを見ずに、携帯だけで商品を購入する人はさらに増えるのではないか」(大手テレビ通販会社)との見方もある。
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TV通販拡大中 ネットより手軽・安全が売り
テレビ通販の快走が続いている。インターネット上に通販サイトが林立する今も、便利さと安心を売り物に、市場は毎年、1割前後の伸びを続け、06年には3400億円に達した模様だ。急な成長に伴い、大手と後発組の「格差」や過当競争といったひずみも目立ち始めた。
■大手、24時間生放送
テレビ通販最大手、 ジュピターショップチャンネル のスタジオは、東京都中央区内のビルにある。司会とその相手役が24時間休みなく商品を紹介する番組「ショップチャンネル」は、ここから生中継されている。
番組の「司令塔」は、一つ上の階に設けられたサブスタジオだ。「今の売り文句、反応良かったよ」「売れ行きが悪い。次の商品に早く行こう」……。視聴者からの購入注文の状況が刻々と表示されるモニターを見つめながら、瀬古能成セールスマネージャー(42)がスタジオへ指示を送る。
ジュピターショップチャンネルは96年、住友商事と米大手の合弁で設立され、衛星放送やケーブルテレビなどでのテレビ通販の生放送をスタートした。ライバルの三井物産も01年、米大手と連携して、「 QVCジャパン 」を放送開始した。
大手商社が立ち上げた二つの会社は、「深夜にテレビで買い物」という消費スタイルをお茶の間に根付かせ、テレビ通販市場を急拡大させた。
■「ビリー」大売れ150万組
「隊長」と呼ばれるビリー・ブランクス氏の激励を受けながら運動する「ビリーズブートキャンプ」。DVDと運動器具のセットが爆発的な人気を呼び、昨年7月の発売後、販売数は今年9月末で150万組に達した。
ブームの火付け役は、テレビ通販「 ショップジャパン 」を運営する オークローンマーケティング (本社・名古屋市)。米国から輸入したオリジナル映像に日本人モニターの感想を付け加え、地上波のテレビ番組などで積極的に放送した。
売り上げは今年に入ってから急増。6月と9月にビリー氏本人が来日した際は取材陣が殺到し、「テレビ通販では記憶にない」(業界関係者)社会現象になった。通販新聞社によれば、06年度には約200億円だったオークローン社の売上高は、ビリー効果によって今年度は1・5倍に膨らむ見通しだ。
またがると、乗馬運動と同じ振動が与えられる松下電器産業の「ジョーバ」も、ブームのきっかけはテレビ通販。知名度が低いうちは店頭で試乗する客はほとんどいなかったが、02年ごろにショップチャンネルが放送を始めると、人気に火がついた。松下が店頭などでの販売にてこ入れを始めた今も、売り上げの1割近くは通販経由という。
■後発組は初期投資重荷
ネット時代を迎えても、通販でのテレビの力は群を抜く。「探してもらうのが一苦労」という多くの通販サイトとは違い、チャンネルを合わせれば目に飛び込んでくる便利さが武器だ。
テレビ通販は番組制作などに費用がかかるため、資金力を伴わない問題業者はネットに比べて参入しづらい。放送局ごとの番組審査もあり、「ネットよりはトラブルが少ない」(経済産業省消費経済政策課)という。
安全性に後押しされ、大手の専門チャンネルを視聴できる世帯数は、国内全体の約3割にあたる2千万世帯を突破した。ただ、日本でのテレビ通販の利用者は、専門チャンネルを視聴できる世帯数の5%程度。米国では同10%前後が利用しているだけに、「テレビ通販の市場は、まだまだ伸ばせる余地がある」(ショップチャンネル)と期待されている。
急成長の陰で、問題点も見え始めた。
テレビ通販を始めるには数百人規模のコールセンターや物流拠点を備える必要があり、初期投資が高くつく。ただ、店舗や販売員が不要なため、多くの顧客を確保できた会社は、売上高の拡大に比べてコストの伸びを低く抑えることができる。先行する大手にとって、都合のいいビジネスだ。
最大手のショップチャンネルの場合、「視聴可能世帯が200万世帯を超えてから、急速に利益が伸び始めた」(幹部)。現在の売上高約1千億円に対し、営業利益率は20%を超えている。
逆に、後発組は投資負担がかさんで、苦戦するケースも多いという。先行組との格差はなかなか埋まらず、市場の約4割は上位2社が握る。
家電量販店や健康食品メーカーなどが独自の通販番組の放送を始めたことで、「通販に向く商品や視聴者を奪い合う、過当競争になりつつある」との指摘もある。
業界に詳しい通販新聞の渡辺友絵編集長が懸念するのは「買いすぎ」。テレビ通販を通じて年間40万円以上を購入する利用者は数万人に達した。利用者は今後、さらに増えていくと予想されるだけに、渡辺氏は「テレビはほかのメディアに比べて衝動買いを起こしやすい。試用品をうまくつかうなどして、損をしない工夫が求められる」と、注意を呼びかける。
〈テレビ通販〉 地上波のテレビ放送で短い映像を流す手法が主流だったが、90年代に入ると米国などからの輸入映像を深夜に長時間放映するやり方が定着した。ケーブルテレビ(CATV)や衛星放送による多チャンネル化をきっかけに、通販会社が自前の放送施設やチャンネルを持ち、番組を放送することもできるようになった。
「 ジャパネットたかた 」は通販会社として有名だが、テレビ通販に限ると、衛星放送での24時間番組を主力とする大手2社が売上高で上回っている。
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○…「紙(カタログ)を含めた多チャンネル化が次の一手」と語るのはテレビ通販最大手のジュピターショップチャンネル(東京・中央)の篠原淳史社長。開局十一周年を記念して十一月に実施した特別番組では、一日の売上高として初めて十億円を突破。二〇〇七年十二月期は一千億円の大台も超える見込みだ。
○…ただケーブルテレビ(CATV)主体の体制では、まだまだ潜在的な顧客を取りこぼしているとみる。地方局やBS放送での放映も進めるが、「今はまだ成功パターンを模索している段階」。あえて「アナログ」にも打って出ることで、通販業界全体での売上高トップを狙う構えだ。
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テレビ通販最大手のジュピターショップチャンネル(東京・中央、篠原淳史社長)は十一月から一カ月間、抽選で五万円分の買い物券が当たる販促キャンペーンを実施する。期間中に一日二万千円以上の商品を購入した消費者を対象に、応募はがきを送付。抽選で一千人に買い物券が当たる。
同社の「ショップチャンネル」開設から十一周年を記念して行う。
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住友商事、ネット通販、本格参入、専門会社を子会社化。
住友商事はインターネットを利用した医薬品・日用品の通信販売事業を本格化する。小林製薬系列の医薬品卸大手、コバショウが経営を主導していたネット通販会社、創快ドラッグ(大阪府茨木市)を十月中旬に子会社化。取扱商品を大幅に増やすとともに、物流センターを整備する。年間三十億円の売上高を二〇一一年までに百五十億円に増やす計画だ。
創快ドラッグが実施した約二億円の第三者割当増資を住商がすべて引き受けた。従来の出資比率はコバショウ五〇%、住商四六%だったが、増資で住商六四・三%、コバショウ三三・四%と筆頭株主が代わった。同時にコバショウ出身の社長が退任し、住商が新社長を送り込んだ。
創快ドラッグの通販サイト「爽快ドラッグ」では医薬品、健康食品、飲料など四万点の商品を販売している。住商では、日用品や健康器具、園芸などに分野を広げて商品数を十万点以上にする。
テレビ通販「 ショップチャンネル 」や電子商取引のポイント交換など、住商のグループ企業とのサービスの複合化も進める方針だ。
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日本アバイアは10月23日、テレビ通販大手のジュピターショップチャンネルにIP-PBXソフトウェア「Avaya Communication Manager」を中核としたIPテレフォニーシステムを納入したと発表した。
今回の納入は、ジュピターショップチャンネルの東京および大阪のコールセンターのPBX統合を目的としたもの。東京のセンターに1時間当たり最大30万件の通話処理が可能なメディアサーバ「Avaya S8710 Server」を設置して運用を一元化。大阪にはバックアップ用のPBX「ESS(Enterprise Survivable Server)」を設置して、冗長化を図った。
ジュピターショップチャンネルは、東京と大阪の両センターで合計660人のオペレーター(センター座席数は450席)と在宅勤務のオペレーター約40人を配置しており、通常で1日当たり5万件、多い時には同10万件以上の通話を処理しているという。なお、システム構築は都築電機が担当した。
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eショップ・通信販売調査――総合売上高ランキング、テレビ通販勇躍。
カタログは苦戦
ニッセン 74億円の2ケタ減収
日経MJが回答企業261社の通信販売の売上高を集計したところ、06年度の合計売上高は2兆1078億円で初めて2兆円を超えた。ランキング上位10社の顔ぶれはほぼ同じだが、伸び率ではテレビ通販が躍進し、カタログ通販が苦戦を強いられる構図が鮮明だ。全体の伸び率(前年度と比較可能な233社)7.5%は前回調査の伸び率より1.1ポイント縮小、成長は鈍っている。
今回調査で通販全体の四割強を占めるカタログ通販は二・六%減だった。 千趣会(ベルメゾン) 、 ニッセン 、 ディノス 、 セシール などカタログ通販大手はネット部門でいずれも伸び率は二ケタ増となった。ただ、ニッセンが全体では七十四億円の減収となるなど、売り上げの六―七割を占める主力のカタログ通販の不振が響いた。
一方、テレビ通販の伸びは順調。 ジャパネットたかた が売上高で一千億円を超え、 ジュピターショップチャンネル も手が届くところまできた。
通販全体の成長は鈍化している。ネット通販、携帯通販、テレビ通販、コンテンツ配信の売り上げは伸びたが、伸び率はそれぞれ、二一・七%(前年度は二三・二%)、二四・五%(同五三・七%)、一七・三%(同二四・九%)、四・七%(同一二・八%)と前年度の伸び率に及ばなかった。
主要商品別に見ると玩具・ホビー・ |
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